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パネルシアターの基礎知識と作り方のページ(3−)                               ホームはこちら

 

その3.絵人形の制作について


 最初にも書きましたように、パネルシアターの本を見て作っていただく場合には、それほど難しい作業はありませんよね。
 本に載っている下絵(型紙)はほとんど原寸大ですので、鉛筆で輪郭をなぞり、あとは“塗り絵(ぬりえ)”をするだけですから、特別に絵の才能が必要なわけでもありません。
 喜んでくれる子どもたちの笑顔に思いを馳せながら、ぜひ“楽しんで”作ってください。
 
 私どもでは、あらかじめPペーパーにカラー印刷をした「完成品」や「キット」などはお薦めしていません。忙しい世の中ですから、ゆっくり絵人形を作る時間が取れないという方もいらっしゃるとは思いますが、パネルシアターの楽しみの中には、“作る楽しみ”も含まれていると考えるからです。
 
 パネルシアターを作るために費やす時間は、決して無駄な時間ではありません。保育のお仕事であれ、ご自身の子育てであれ、あるいはボランティアであれ、パネルシアターを作り始めた瞬間から、既に子どもたちのための時間が始まっている・・そんなふうに思います。
 作ることを楽しむことが楽しく演じることにつながり、その楽しさは手づくりの温もりとともに、必ず子どもたちにも伝わるはずだと、私どもは信じています。
  参考ブログ・・・ぜひこちらもご覧ください)
 
・・・パネルシアター 絵人形の作り方・・・
  • 1) 下絵にPペーパーを載せて輪郭をなぞります。鉛筆を使って、できるだけ薄く(!)なぞってください。
  •  鉛筆はHBくらいの、余り軟らかくないもののほうが良いと思います。
  •  コピーという方法もありますが、何枚も同じ絵人形を作ることは少ないでしょうから、その必要もないでしょう。
  •  多少線がデコボコしても気にしないで、できるだけフリーハンド風にサラサラッと描きましょう。
  •  間違った時は、消しゴムを使うと汚くなってしまいやすいので、できるだけ消しゴムを使わないようにしましょう。汚くなってしまったら、流水で洗うという方法もあります。Pペーパー自体は完全に乾けばまったく元通りになりますから安心してください。
  •  最初から黒の油性マジックで描いたほうが効率的なようにも思えるのですが、結局二度手間を掛けることになり、かえって効率が悪くなってしまいます。
 
  • 2) 次に、カラーのページを参考に着色します。下書きの鉛筆線に沿って1ミリ程度を残し、順に着色していきます(下敷きの新聞紙などをお忘れなく!)。
  •  多少はみ出したりしても大丈夫です。あとで黒マジックを使って輪郭を描きますから・・。かなりラフに描いた下絵であっても、この段階でどのようにも修正できます。
 着色には何が良いか・・ということですが、私どもがお薦めするのはポスターカラーです。アクリル絵の具も悪くはないと思いますが、取り扱いが少し難しいですし、価格も割高です。もちろん普通の水彩絵の具でもOKですが、発色が弱々しい感じがしますし、耐久性にも疑問があります(メーカーによっては、まったく不向きなものもあるようです)。

 パネルシアターを取り上げているサイトの中には、Pペーパーへの着色は結構難しそうに書いているところもありますが、決して難しいことはありません。画用紙などと比較するとかなりザラザラしていますから、腰の強い人造毛の絵筆(ぺんてるのネオセーブルが最適です)を使って、色ムラや筆目が出ないように、楽しみながら丁寧に塗ってあげてください。
 Pペーパーのところでも触れましたが、Pペーパーの“表と裏”も、あえてこだわるほどの違いはありません。
 着色の場合も、間違えてしまったら洗ってみるという対処方法があります。完全には落ちにくいのですが、かなり薄くはなると思います。洋服などの染み抜きと同様、早めの処置が肝心です。
 
 吸水性が高いから、ドバッと塗ると絵人形が重くなって落下の原因になる・・、なんて書いているサイトもありましたが、そんなことは絶対にありません。確かに画用紙などより吸水性はありますが、乾燥させるわけですから、水分は飛んでしまいますよね(笑)。
 もし落下しやすいとしたら、その場合の原因は重いからではありません。毛羽立ちを利用してくっつけるものなのに、その毛羽立ちを覆い隠すほど絵の具を厚く塗り固めたからでしょう。でも、かなり絵の具を塗り固めていても、余白があればそれだけでもくっつきます。
 あとは、パネルボードを直立させないこと(約80度に!)です。
 
 塗りムラなく、きれいに塗るための“ワンポイント・アドバイス”ですが、きれいに塗るコツというか、最大のポイントは薄める水の量だと思います。パレットにポスターカラーの必要量を出し、それと同量以下の少な目の水で薄め、泡立たないように均一に混ぜてから、腰の強い筆で塗りましょう。
 薄め方の目安としては、“少しトロミが残る程度”くらいだと思います。
 
  • 3) 完全に乾いたら、黒の油性マジックで輪郭を描いていきます。
  •  最初に下絵を写し取るのに油性マジックを使った場合でも、たぶんポスターカラーが重なったりしているはずですから、もう一度、“クッキリ、はっきり”と縁取りします。
 縁取りは一番外側の輪郭線は太めに、他の輪郭線は少し細めにすると良いでしょう。輪郭がはっきりしていると、絵人形がグッと引き立ちます。
 
  • 4) あとは切り取るだけです。輪郭に沿ってきれいに切り取る必要は、必ずしもありません。演じる時に重ねて貼ることがある絵人形については、きれいに切り取ったほうが良いと思いますが、そうでなければ余白を残して切り取っても大丈夫です。
 特に手足とか首、木の枝やチューリップの花などのように、先端や途中に細くなっている部分がある絵人形などは、折れ曲がったりするのを避けるために余白を残して切り取りましょう。
 そして試しに演じてみて、絵人形同士が重なる場面があって余白が邪魔になる絵人形だけ、あらためて余白を切り取るようにすれば良いと思います。
 
   ターナー色彩さんのホームページ中の、ポスターカラーについての解説ページです。
      混色の仕方や上手な塗り方についてなど、とっても参考になります。
        こちら・・・
http://turner.co.jp/art/poster/index.html
 
・・・ブラックパネルシアターの絵人形は?・・・
 以上は普通の白パネルの手順ですが、ブラックパネルシアターの場合も基本的には同じです。
 当然ですが、蛍光のポスターカラーを使用すること、余白を残して切り取る絵人形の“余白”の部分を黒く塗りつぶして“余黒” (?)にすること、違いはこれくらいです。
 この時、うっかり忘れてしまいやすいのがPペーパーの切断面です。1ミリもないのですが、ここも黒く塗っておかないと、ブラックライトを当てた時に、青白く目立ってしまいます。
 ブラックパネルシアターの場合は、黒のPペーパーを使うものだと勘違いしていらっしゃる方もあるようですが、ブラックの場合も、ほとんどの絵人形は白のPペーパーで作ります。黒のPペーパーは色がきれいに乗りづらくて発色が悪く、また薄いために扱いづらいのです。しかも下絵を写し取ることができませんから、赤のカーボン紙などが必要になります。
 例えば星空などのように、着色部分が非常に少ない絵人形の場合は、白のPペーパーで作った星などを切り取り、黒のPペーパーに貼り付けると良いでしょう。
 ちなみに、“ブラックシアター”とか“ブラックライトシアター”という呼び方は、できるだけ避けましょう。
 “パネル”という言葉が入っていないと、普通は舞台上で人間(人形の場合も)が演じる舞台芸術を意味します。
 ですから、“ブラックパネル”“ブラックパネルシアター”“ブラックライトパネルシアター”というふうに、必ず“パネル”という言葉を入れて呼んでください。
 
・・・おまけのお願い・・・
 パネルシアターは、ステージと客席が分かれているような立派な会場で演じるよりも、日常の保育室などのように子どもたちを床に坐らせて、すぐ目の前で演じるような場所で楽しむほうが、より一層その魅力を増すように思います。
 以前どこかの掲示板で、「着色はクーピーや色鉛筆、マジックでもOK・・」とか、「直接手に取って見せるものじゃないから・・」とか書いてあったのを目にしたことがありますが、ちょっと違うんじゃないかなって感じました。
 パネルシアターを演じているあいだは坐ってお行儀良く(?)見ていた子どもたちも、終わったとたんに駆け寄ってきて、絵人形を手に取って眺めたり、自分で貼ったり取ったりして遊びだすのが普通ではないでしょうか。
 そしてその時間も、とても大切な時間のような気がします。
 家庭内で、お子さんと一緒に作って楽しむだけなら、画材にこだわる必要などないと思いますが、お仕事の一部として、あるいはボランティアなどの一部としてパネルシアターをするということなら、やはりそれなりの取り組み姿勢も、ある程度は必要ではないかと思うのです。
 少し大袈裟かもしれませんが、“子どもたちの夢を育てる”ためにも、ぜひタップリと心を込めた絵人形を作ってくださるようお願いしたい、なーんて思っています。
 誰もが上手に作れるわけではないでしょうけど、心を込めることには、上手も下手もありませんからね。
 
・・・作品(絵人形)の良い保管方法は?・・・
 前にもお話ししましたが、絵人形は丁寧に作ってキチンと保管すれば、生涯にわたって使える、あなたの財産となります。
 といっても何か特別な保管方法があるわけではなく、どなたでもできるごく簡単なものです。金庫に入れる必要も、エサを与える必要もありません(笑)。
 大きな絵人形が無理なく入るような封筒と厚紙(ボール紙)を用意して、一作品ごとに分けて保管しましょう。
 封筒は万一光が当たった場合(日焼け)を考えて、多少でも色の付いているもののほうが良いかと思います。
 クリアケースはなかなかに格好良くて素敵な感じなのですが、光が通りますし、何よりも通気性が良くないのが気になります。やはり一番適しているのは、普通にどこにでもある紙製の茶封筒ではないでしょうか。当然、再利用のもので構いません。
 厚紙を封筒にピッタリ合う大きさに切って2枚入れ、そのあいだに絵人形を入れ、封筒の表に作品名を書く・・これで万全です。こうすれば、本棚のようなところに縦向きで保管しても、まず心配ないでしょう。
 万一折れ曲がったりした時は、アイロンをかければ、ある程度までなら元に戻ります。
 
 そこで、ここまで読んでいただいた方だけに特典です。と言っても大したものではありませんが、ご注文のついでに『厚紙○枚希望』と書き添えていただければ、八つ切大の厚紙を差し上げます。
 ただし、それほど在庫の余裕がありませんので、一回のご注文ごとに最高10枚までとさせてください。また、お送りする厚紙の枚数によっては、送料がワンランク高くなる可能性がある点はご理解ください。
 
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