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パネルシアターの基礎知識と作り方のページ(3− 法                           ホームはこちら

 パネルシアターを作るのは、それほど難しいことではありません。本のページでご紹介している本(作品集)は、どなたにも比較的簡単に作れるように編集してありますから、その中の作品を作るのであれば、特に絵の才能なども必要ありません。必要なのは少しの時間、そして子どもたちと一緒に楽しもうという気持ち、それだけではないでしょうか。
 
 パネルシアターを演ずるためには、「Pペーパー(ぴーぺーぱー)」に描いて作った人や動物、野菜や果物、家や車、木や山などの「絵人形」と、その絵人形を貼ったりはずしたり動かしたりする、舞台となる「パネルボード」が必要となります。
 
 ここでは、これからパネルシアターに取り組もうという方だけでなく、すでにパネルシアターを楽しんでいるという方にも、必ずお役に立つ基礎知識について解説しています。
 ある程度のベテランさんにとっては、思い込みや誤解を解くための情報も詰め込んだつもりです。必読ですよ(笑)。
 
その1.「Pペーパーについて」 (当ページです)
その2.「パネル布とパネルボード(舞台)について」こちらです)
その3.「絵人形の制作について」こちらです)
 
 初心者にも経験者にも通じるよう心がけて書きました。たっぷり3ページ、文字ばかりの内容ですが、ぜひ最後まで目を通してください。ささやかですが、プレゼントのご案内もあります。
 

その1.Pペーパーについて

 「Pペーパー」という呼び名は、パネルシアターの創始者である古宇田亮順先生が名付けられたのですが、社会一般に通用する名前ではありません。ですから、パネルシアターを知らない文房具屋さんなどに注文しても手に入らなかった、なんて話をよく聞きます。
 
 正確には、次ページで説明するパネル布と同様に、たくさんの種類がある不織布の中の一種で、紙ではありません。でも、作っているのは三菱製紙という製紙会社です。パネルシアターの材料として「Pペーパー」と呼ばれているもの、「Pペーパー」と呼んでも良いものは、この三菱製紙製の不織布(商品名はMBSテック)ただひとつだけです。
 洋服の芯地と同じだというような説明をしているサイトもあるようですが、不織布という点が同じだけで、性質は随分違います。MBSテックの主な用途はランチョンマット、コースター、カレンダーなどの印刷物で、生産量全体のごく一部がパネルシアター用として使われています。
 
 MBSテックの成分は大部分がポリプロピレンなどの化学合成繊維で、湿式、つまり原理としては和紙を漉くのと同様の方法で作られます。
 大きな特色のひとつとしては、“水に強い”ということが言えると思います。水に濡らしてしまっても、乾けば元通りになります。間違って着色してしまったとか、絵の具などがポタッと落ちてしまった時などは、すぐ流水で洗ってみてください。ある程度は(!)落ちます(モミ洗いは×ですよ)。
 
 不織布、つまり布の一種だと聞くと、初めての方は腰のない、いわゆる布地のようなものを想像するかもしれませんが、イメージとしては“分厚い画用紙”といった感じです。
 ところが、幼児教育科などを持つ大学や短大へ出入りしている教材屋さんなどでも、Pペーパーとは全然違ったものを、ただ“不織布”という名前だけで平気で扱っているようなところも多く、充分に注意する必要があります。

・・・パネルシアターの歴史・・・
 50年ほど前に、古宇田先生が試行錯誤を繰り返した末、この「Pペーパー」を発見された瞬間に、パネルシアターは誕生しました。
 パネルシアターの原形となったのは、キリスト教の布教に用いられていた「フランネル・グラフ」です。日本でも、仏教の教えや地獄の恐ろしさなどを分かり易く伝えるために「絵解き」と呼ばれる布教方法が、かなり古くから活用されてきました。
 
 フランネル・グラフが本格的に日本に持ち込まれたのは、戦後間もない頃のようですが、その歴史自体は相当古いように思います。子どもたちにキリスト教の教えを説くのに使われたのは当然ですが、文字の読み書きができないばかりか、言葉さえ通じない異民族に布教するためにも、大いに活用されたのではないかと思われます。
 
 古宇田先生によるPペーパーの発見は、フランネル・グラフの欠点をすべて補い、更にまったく新しい表現方法を産み出すこととなりました。それはまさに“画期的な大発見”と言っても、決して言い過ぎではないほどの出来事でした。
 表も裏も同じように直接絵が描ける、絵を描いた面も同じようにくっつく、軽くて丈夫なうえに接着力が強くて舞台から落ちにくい、・・等々の特長により、その原形であるフランネル・グラフでは想像もできなかったような、数々の魅力的な演出表現や仕掛け(トリック)が可能になったのです。
 
・・・Pペーパーの裏表ってあるの?・・・
 紙や布と同じですから、当然表と裏はあります。でも、そんなことを気にする必要は、まったくありません。
 繰り返しになりますが、表も裏も同じように絵が描ける・・、絵を描いた面も描いてない面も同じように舞台にくっつく・・、そのために探し出されたのがPペーパーなのです。
 あなたが絵を描いたほうが“表”になり、描いてないほうが“裏”になるというわけです。もし両面に絵を描けば、どちらも“表”ということになりますよね。
 
 それでも、あえて表と裏の違いに拘りたい方は(笑)、軟らかめの筆で着色してみると分かり易いかもしれません。“表面”と比較すると、“裏面”はほんの少しだけザラザラ感が強いのです。しかしその差は本当に微妙で、ちょっと触った程度ではほとんど分かりません。
 ですから逆の言い方をすれば、裏表がハッキリ分かるようなものは本物のPペーパーではない、ということができます。
 
・・・Pペーパーの厚さの違いは?・・・
 私どもが販売している「標準」は、メーカーの番手(厚さの規格)としては130番、そして「厚手」は180番という製品番手になっています(ただし「黒」だけは100番の厚さです)。
 厚さの違いを表現するのは難しいのですが、「標準」と「厚手」では感覚的に3〜4割違う感じがします。つまり「標準」を1とすると、「厚手」は1.3から1.4くらいの厚みを感じる、ということです。
 ですが、実際に数百枚を重ねて計ってみますと、厚みとしてはそれほどの差はありません。ほぼ1対1.2くらいです。それなのに感覚的にはもっと違うように感じるのは、密度が濃い、つまり製造時に使用する原材料の量が相当に多いためかと思います。
 
・・・どっちが使いやすいの?・・・
 「厚手」のほうが、厚い分だけ腰が強くなるから使いやすい・・という一面は確かにあるように思います。小さい絵人形や、まったく反対にうんと大きな絵人形の場合などは、特にそんな感じがします。
 でも人によっては、「厚手」だと腰があり過ぎてやりづらい、という方もあるでしょう。片面に絵を描いたPペーパーを2枚貼り合わせたりすると、ちょっと厚過ぎる感じがするのも確かです。
 好みや価格面の問題もあり、どちらか一方だけをお薦めするのは難しいのですが、一番の妙案は絵人形の大きさや形、仕掛けの有無などに応じて「標準」と「厚手」を使い分けることでしょう。
 
 下絵の上にPペーパーを置いて写し取る場合など、下絵の透け方は「標準」も「厚手」もそれほど変わりませんし、同じようにコピー機も使用できます(必ず手差しにしてくださいね)。
 ただ作品によって、絵人形をカードとかトランプのように扱う、例えばパネルボードに丁寧に貼ることをしないで、あえて少し投げつけるような貼り方をしたほうが効果的な場面があるとしたら、これはもう断然「厚手」のほうが使いやすいですね。
 同業他社さんのパンフレットなどを見ますと、「厚手」(特厚、厚口、Lなどと表記しているところもあります)は、両面に絵を描く場合に使用するように書いてあったりしますが、裏写りをしてしまう点では「標準」も「厚手」も大差はありませんので、どちらの場合も別々に描いて貼り合わせたほうが良いでしょう。
 
・・・Pペーパーの大きさの違いは?・・・
 次にPペーパーの大きさについてですが、私どもが販売している大きさは、“八つ切”が基準になっています。
 「Pペーパーは手芸洋品店でロールからカットして売ってくれる」なんて書いてある掲示板などもありますが、それは間違いです。それはPペーパーの代用品ではあっても、本物のPペーパーではありません。Pペーパーは、元からロールの状態にはなっていないのです。
 
 製紙工場から出荷される時の大きさは、当然ながら“全紙(四六判)”という大きさで、これは新聞を一杯に広げた大きさの倍の大きさです。ですから新聞は“二つ切(または半切)”の大きさということになります。
 “八つ切”の寸法は27cm×39cm、A3より少し小さくB4より少し大きいサイズです。“全紙”を八等分すると、この大きさになるのです。ですから“四つ切”はその倍、54cm×39cmということになります。
 この“四つ切”が新聞一面の大きさです。配達される状態、駅などで売られている状態の時は、それを上下に二つ折りにしてありますが、その大きさが私どもの基準サイズである“八つ切”と同じ大きさです。
 
・・・Pペーパーの他社との価格比較・・・
 ところが、他社が800円程度(税別)で販売しているものはすべて、それより少し小さいのです。その大きさは26cm×36cm、これは全紙の九分の一の大きさしかありません。ちょうどB4の大きさです。
 1枚単位の大きさで比較すると、縦で1cm、横で3cmという、ほんの僅かの違いなのですが、販売単位である10枚セットで考えますと、かなり大きな違いになってきます。
 八等分したものを10枚(全紙で1+2/8)と、九等分したものが10枚(全紙で1+1/9)・・・。つまり10枚セット1組で、私どもの基準サイズである“八つ切”1枚分以上もの違いが出てくるのです。 
 これを分かりやすく言い換えますと、私どもは全紙1枚を640円で販売しているのに対し、他社の多く(AKさん、DSさん、TBさん、MGさんなど)は720円で販売している、ということになります。
 
 また書店やアマゾンなどを通じ、一番広く出回っている別の業者(AGさん・・・ここが二番目に高いです)の場合は、同じく全紙を九等分したもの(B4サイズ)を14枚セットにして、1200円(税別)で販売しています。たくさん入っていて何だか割安のように感じるのですが、B4判10枚の価格として換算すると、全紙1枚+1/9で857円(税別)ということになり、本当は安くないのです。
 つまり私どもが640円で販売している全紙1枚が、なんと771円もの価格になっているのです。これは私どもを100とした場合、わずか83の分量しかないということです。
 ですから、たとえ“送料無料”というサービスがあったとしましても、Pペーパーを2セット以上購入していただけるなら、送料をご負担いただいても私どもで購入されたほうが、実質的に安いということになります。
 
 なお、一番高いのは絵本などで名高い業者(CHさん)で、同じ全紙を九等分したもの(B4サイズ)が8枚セットで1000円(税別)となっています。私どもでは640円の全紙1枚が、こちらでは1125円という驚くべき価格になっています。この業者さんでは「カラーPペーパー」も販売していますが、これに関しましては、ブログで詳しくご紹介していますので、ぜひそちらをご覧ください。

 また「厚手(特厚または厚口とも)」の場合で比較しますと、ほとんどの他社さんは私どもと同じですが、やはりAGさんは格段に高いですね。同社が1000円(税別)で販売している商品は8枚組となっていますから、単純に枚数を比べても2枚少ないだけでなく、1枚ずつの大きさも違います。
そのため、その差は「標準」の場合より更に大きく、私どもを100としますと、わずか71の分量しかないということになります。

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